これまでのおはなし

長崎県長崎市『亀屋饅頭』の“長崎ちまき”

今日は、長崎県長崎市『亀屋饅頭』の“長崎ちまき”をご紹介します。

玲子「不思議な物体が!?」
中野「創業80年以上の老舗のお菓子屋さんです」

【『亀屋饅頭』とは?】

『亀屋饅頭』は長崎県長崎市築町にあります。代表は柴田耕治さんです。現在スタッフの皆さん7名で “長崎ちまき・かんころ餅・口砂香・饅頭各種”など和菓子の製造販売をされています。屋号は、昔から『亀』は縁起の良い生き物と言われている為、縁起の良い店にとの思いから付けらえたそうです。『亀屋饅頭』の代表的な商品に“長崎ちまき”“かんころ餅”があります。

【“長崎ちまき”とは?】

中野「熊本や宮崎、鹿児島では、竹の皮で包んだ“あくまき”というものがありますが、“長崎ちまき”はサラシの袋にモチ米を入れて蒸し上げたものです」
田上「これは真空パックになっているのですが、その中に手ぬぐいのようなサラシが入っています」
中野「このサラシは一つ一つ手縫いなんですよ!」

“長崎ちまき”とは、餅米を洗った後、薄めた「唐灰汁(トウアク)」を混ぜ合わせた水に一晩浸し、「さらし」の袋に詰め込んで蒸しあげた物です。昔から伝わる食し方は、「さらし」袋の糸をほどき、その糸で“ちまき”を切って食べるそうです。代表の柴田耕治さんによれば「これまでは、この“さらしの袋”を縫いあげるのが大変な作業で、家族総がかりで縫っていました。」との事です。現在はこの「さらし袋」に変わって「紙」製の袋の導入を検討中との事です。

中野「今日はサトウキビで出来た砂糖をかけています」
玲子「もち米の米の粒が見えています」
田上「すごい!モチモチ・ネバネバ!」
玲子「美味しい!ムチムチ!」
中野「2種類ありまして、“もち米”と“十六穀米”がはいったものがあります」
玲子「十六穀は、プチプチ食感が味わえて美味しい!」
中野「今はこの2種類ですが、もう1〜2種類作りたいと商品開発されています」
田上「いや〜ちまき美味しいですね」
中野「止まらなくなるんですよね。ただ食べ終わった後お腹一杯になります」

“長崎ちまき”は、「唐灰汁」の割合で“ちまき”の味が決まり、店舗によって違いがあるそうです。「あまり濃い“苦味”が強くなるため、微妙な調整が必要。」とのことです。

【“かんころ餅”とは?】

『亀屋饅頭』のもう一つの代表的な商品に“かんころ餅”があります。“かんころ餅”は「さつまいも」を乾燥し粉にしたものを主材料として作られます。『亀屋饅頭』ではこの「さつまいもの粉」を五島列島の農家さんから直接仕入れているそうです。「さつまいもを乾燥する際、湿度や天候ですぐに変色してしまいます。変色した物は菓子加工には使用できませんが、五島の農家さんは細心の注意を払って丁寧に作って頂いているので、良質の材料で“かんころ餅”を作る事ができます。」と耕治さんが言われていました。近年は、天候不順などが原因で収穫が不安定で、入荷がない時期もあるそうです。

中野「薄く切って焼いて、ちょっと焦げ目が付くくらいが美味しいです」
玲子「“ちまき”も“かんころ餅”も年末・年始に常備しておきたいですね」
中野「“かんころ餅”は保存食ですからね。“ちまき”は真空パックにしたので賞味期限も2週間ほど取れるようになったそうです」
玲子「人が集まる時に出したら喜ばれそうですね」
中野「昔ながらの手作り感満載のお菓子です」

●連絡先
『亀屋饅頭』 長崎県長崎市築町5‐4  TEL:095-822-5539

玲子「さて来週は?」
中野「熊本県相良村『おふくろ工房』の牧山のおばちゃんをご紹介します!」
玲子「ご期待ください!」