これまでのおはなし

佐賀県唐津市『燻や』の“アイスバイン”

今日は、佐賀県唐津市『燻や』の“アイスバイン”を紹介します!

中野「ご存知の方も多いと思います。ハム・ソーセージ等の燻製を作られている所です」

【『燻や』とは?】

『燻や』の代表は、田部英雄さんです。元々、料理好きで29歳の時にハム職人になる決意をされたそうです。最初は長崎県の五島列島のハム製造工場で6年間修行されました。その後は、本場のドイツにも行かれ技術の習得をされました。現在の店舗兼加工場は、佐賀県唐津市の七山にありますが、この場所を選んだ理由の一つは、綺麗な“水”にあるそうです。

中野「オレンジ色の工房で、建てた時、七山の村長さんが『あの色はイカン!』と言われたそうですが『いえ、七山はミカンの産地でしょ。そのオレンジに合わせたんですよ』と田部さんは言われたそうです。そしたら黙られたそうです」

【“アイスバイン”とは?】

田部さんが製造される商品の一つが“アイスバイン”です。素材は豚の前足の“スネ”にあたる部分です。国内では骨付きの豚のスネ肉自体の需要が少なく、骨付きで“アイスバイン”を販売している所は少ないという事です。調理方法は“燻製”と異なり、2週間ほど塩漬けにした後、じっくりと煮込んだ物です。アイスバインの食べ方は「そのまま削りながら食べても、煮込んでも美味しいです。」とのこと。

中野「そのままスライスにしたものと、ポトフにしたものをお持ちしました」
玲子「そのままスライス…脂の部分とピンク色の肉…あっ、柔らかい!ホロホロよ!」
中野「ハムみたいな感じでしょ?!」
玲子「皮のところはプルンプルン!スッキリした脂身で!」
中野「独特の風味がありまして、僕は大好きです。このポトフは、『燻や特製スープ』でつくりました」
甲斐田「美味しい!」

“アイスバイン” はドイツの伝統的な家庭料理で、名前の由来は、昔、スネ肉の骨をスケート靴のエッジに使っていたことからと言われています。『燻や』では、一回に20個ほど製造されています。特製スープが付いているので、家庭でも簡単に煮込むことが出来ます。

中野「田部さんはもともと料理人から始められているので、スープにもこだわって、美味しいです」

【こだわりの燻製】

燻製には欠かせない“チップ”は、東北地方のサクラやブナなど国産品を使用されています。ハーブの殆どは自家栽培されたものだそうです。素材になるものも、可能な限り地元で生産された物を使用されています。ハムなどの主材料である豚肉も、以前は大分の“ハーブ豚”を使われていたそうですが、現在は地元・唐津で生産される豚肉を使用されています。また沖縄の“やんばる黒豚(アグー)”も使用されています。“アグー”は一時、絶滅の危機に瀕した種類で、豊富なアッサリした脂が特徴の豚肉です。田部さんは沖縄まで出向き、生産者の『我那覇畜産』と直接話をされ、通常は月に一頭の割合で“アグー”を送ってもらっているそうです。

中野「田部さんは、ドイツで賞を取られるほどの技術をお持ちです」
玲子「塩漬けにして煮込んでるのに、ツヤツヤ・フワフワなお肉!」
中野「微妙なテクニックがあるのでしょうね」

田部さんの燻製は、玄界灘で水揚げされるサバやサワラなどの魚もありますし、卵や豆腐などもあります。

【連絡先】
『燻や』 佐賀県唐津市七山白木1027-3
TEL:0955-70-7170

玲子「さて次回から、放送日時が代わります!新番組『ガブリナ』の中で毎週金曜日12時40分ごろからお送りします。4月1日(金)のテーマは?」
中野「福岡県古賀市『まんま実〜や』さんの“らぶ”を!」
甲斐田「ありがとうございました!」