これまでのおはなし

大分県由布市『株式会社 椿説屋(チンゼイヤ)』の“ジビエ”

“椿説屋(チンゼイヤ)” とは?

『株式会社 椿説屋(チンゼイヤ)』は大分県由布市湯布院町あります。代表は河野広介さんです。創業は平成24年8月。現在はスタッフ9名です。湯布院町の本社以外にも長崎事業所、東京事業所があります。

中野「今日は『椿説屋』の代表、河野広介さんとスタッフの岩男佳枝さんもスタジオに来ていただきました!」
川上「珍しい屋号ですけど、由来は?」
河野「九州をメインに活動したいと思い、九州地方の昔の呼び方『鎮西(ちんぜい)』という響きから『チンゼイヤ』と決めました。漢字は当て字で、自分が伊豆大島出身なので名産の『椿』と、『椿説弓張月(ちんせつ ゆみはりづき)』から名付けました」

代表の河野さんは伊豆大島出身で、子供の頃から自然に親しむことのできる環境にあり、農業を中心とした鳥獣被害の状況も目の当たりにされていたそうです。その後、生活の拠点は東京に移されたそうですが、九州も同様の鳥獣被害に悩まされているという情報をきき、事業を通じて何らかの形で解決の手伝いを行いたいと思われたそうです。

中野「主に食肉として処理しているのは“イノシシ”“鹿”“アナグマ”で、野山を駆け巡る獣たちです」

本社『椿説屋』は『九州狩猟加工センター』として『狩猟肉専門食品加工場』も平成28年5月に開設、他地域にある『食肉処理施設』より集まった狩猟肉を“ミートボール”や“鹿肉のメンチカツ”“レトルトカレー”など商品に加工しています。

岩男「今日は3種類、“鹿肉のメンチカツ”と“猪肉のミートボール”“鹿肉の味噌漬け”をお持ちしました!」
川上「じゃあ“鹿肉の味噌漬け”を頂きます…良い香り!」
後藤「あっ!美味しい!!」
中野「鹿肉は淡白で食べやすいですよね」
川上「臭みは全然ありませんね」
岩男「適切な処理をすれば、血抜きがしっかり出来ていれば臭く無くて食べられると思います」
陽区「猪のミートボールも、嫌な臭みない!」
後藤「歯ごたえがある!」
岩男「粗挽きのミンチを使っているので」
川上「明日から元気になりそう!」

食肉処理施設とは?!

長崎事業所『ももんじファクトリー』は長崎県島原市にあり、地域経済循環創造事業交付金を活用し平成27年9月に開設されました。野山の天然の動物たちを「百獣(ももんじ)」と地元島原では呼んでいたそうです。『ももんじファクトリー』は食肉処理施設として島原半島全域から“イノシシ”の持ち込みが出来るようになっています。島原半島では年間約4,500頭が捕獲されているそうですが、『ももんじファクトリー』で処理しているのは約500頭です。施設では「解体処理」「スライス作業」「包装」等を経て流通可能な商品まで加工します。また“イノシシ肉”の加工品も積極的に開発中とのことです。

川上「食肉の処理施設がしっかりしているから美味しいお肉が出来るんですよね?」
河野「血抜きをしっかりするとか、天然のお肉ですので安全安心を追求しなければいけません」
川上「獲った後に時間を置かずに処理した方がいいのですか?」
河野「内臓が入ったままですと肉に臭みが残ってしまうので、速やかに血抜きをして内臓を出して皮をはぎます」
中野「食品衛生が本当に重要です」

『大分県ジビエ振興協議会』とも連携先として協力されています。また大分県中津市耶馬渓町で『耶馬の里料理 天雲龍』や『耶馬渓食肉工房 猪鹿(チョロク)』を経営している大江龍馬さん(2017年9月に当コーナーで御紹介)とも連携されており、『耶馬渓食肉工房 猪鹿』で処理されたものも受入れ、加工されています。

陽区「加工したものはどこに卸しているのですか?」
河野「首都圏の飲食店などです」
岩男「福岡でも平尾にある『マキイの食卓』で販売していまして“アナグマ”のお肉もあります」
川上「アナグマ?!」
中野「アナグマは僕的にジビエの中で最高峰です。食味が!」
河野「アナグマは果樹園を荒らすので、脂の乗りが良い時期のアナグマを高級フレンチに持っていくと、ナッツ系の香りがするねって言われます。脂身が美味しいです」
中野「甘味があって、脂身というより白身の感じです」
川上「ジビエって深いですね」

●連絡先  『株式会社 椿説屋』 大分県由布市湯布院町中川1141-2
TEL:0977-85-7231
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川上「ありがとうございました!来週は?」
中野「八女市の服部のおばちゃんの“おはぎ”をご紹介!」