これまでのおはなし

宮崎県西都市の「南国出荷組合」、村岡さんの“エビイモ”

今日は 宮崎県西都市の「南国出荷組合」、村岡さんの“エビイモ”を紹介します!

玲子「里芋のオバケみたいに大きい!」
中野「なかなか貴重です!まだちょっと早い段階で送ってもらったので、これより大きくなります。ソフトボールぐらいの大きさになります。」

【「エビイモ」とは?】

「エビイモ」は「里芋」の仲間。宮崎県西都市の荒武周辺でわずかに栽培されています。以前「エビイモ」は同じ宮崎県の西米良で栽培されていたイモで、そこから種芋をもらって育てられたので、初めの頃は「メライモ」とも呼ばれていたそうです。それがいつからか「エビイモ」と呼ばれるようになりました。
現在、農家の皆さんを中心に、家庭で食すくらいの「エビイモ」は、庭先で栽培されていますが、本格的に出荷できるほどの面積を栽培している農家さんは、西都市荒武周辺に、村岡和子さんを含め3〜4軒ほどしかありません。

【「サトイモ」と「エビイモ」の違いは?】

「里芋」には、見た目が白い「石川」、赤い「赤芽大吉」などの種類があります。
「エビイモ」は「赤芽大吉」と同じ見た目が赤い色の里芋ですが、「エビイモ」は芋の身自体も赤みを帯びています。

玲子「肌が、ほんのりピンク色!茹でたエビ色をしているから“エビイモ”なのかな!?」
中野「多分…今日は、軽くダシ汁で味付けしたものを持って来ました。」
斎藤「美味い!」
中野「これね、“おでん”にしたら、美味しいですよ。」
玲子「ネットリと舌にからみつく食感で!美味しい!」

【「南国出荷組合」とは?】

村岡和子さんの息子さん村岡信弘さんが代表。信弘さんは、子供のころから農業の大変さを目の当たりにされてきて、「エビイモ」とか、なかなか外に出ず消えてしまう野菜を、流通にのせたい!との思いで、「南国出荷組合」を立ち上げました。
現在、宮崎県・鹿児島県北部の農家さん約1,000軒の農家さんのネットワークがあり、「南国出荷組合」は、それらの農家さんが生産された農作物を物流にのせ販売する手助けをしています。

中野「この南国出荷組合さんから、2・3年前、面白いイモがあるよって“エビイモ”を教えてもらったんです!」

【「エビイモ」の特徴は?】

京都にも「エビイモ」と呼ばれる(「京芋」「唐芋」とも)里芋がありますが、西都市の「エビイモ」とは違う物です。筍芋に近い種類で、煮崩れしにくいです。

中野「コロッケにしても美味しいんじゃないかな。」
斎藤「高いですか?」
中野「値段は、意外と高く販売していませんけど、数が…」

「里芋」は主に「親芋」「小芋」の両方を食べる品種と、「小芋」のみを食べる品種とに分かれますが、「エビイモ」は「親芋」のみを食べるそうです。その為、「エビイモ」は一株から一個の収穫です。
しかも、栽培している農家さんは西都市に3〜4軒ほどで、その中でも特に広い面積を栽培しているのが村岡和子さんですが、それでも栽培面積は3反≒30アールほど。

斎藤「3反?」
中野「え〜と、10m×100m×3コある感じ。農家さんにしてみたら、狭い畑。ただ村岡信弘さんが、電話かけてきたら、あったらナントカ送れる分だけ送れるよ!と言って頂きました。」

手間が掛かるわりには、農家さんの収入に結び付かず、「このままでは生産農家さんも減り、美味しいイモなのに「エビイモ」が食べられなくなってしまうかもしれない。」と村岡さん親子は心配しています。

連絡先
「南国出荷組合」担当 村岡信弘さん
TEL:0985-20-1070

中野「和食のお店で、“あんかけ”とか出来たら美味しいやろうな〜と思うんですけど、中々こういう逸品が埋もれているんですよね〜。」
斎藤「知らないですからね。」
玲子「このトロトロ食感、是非 体験して頂きたいですね」
玲子「さて、来週のお話は?」
中野「来週は、本物のエビ!“長崎県平戸市の「ウチワエビ」”」
玲子「来週もよろしくお願いします!」