これまでのおはなし

対馬の『真心(まごころ)水産』さんの“ノドグロの開き”

今日は、対馬の『真心(まごころ)水産』さんの“ノドグロの開き”を紹介します!

中野「“ノドグロ”は『赤ムツ』とか『オウメ(大目)』とも呼ばれていますね。実は、大変な高級魚です!」

【“ノドグロ”とは?】

“ノドグロ”は、白身の高級魚として、富山や福井などの北陸地方の特産品として有名ですが、実は対馬沿岸も一大水揚げ産地になっています。長崎県対馬市上県町にある『真心水産』の早田真路さんは、その中でも選りすぐりの“ノドグロ”を加工しています。

玲子「“ノドグロ”を“開き”になさったんですね?」
中野「今日持ってきたのは、500g以上ある大きなノドグロで、普通鮮魚店でお買い求めするとしたら一匹2500〜3500円ぐらいです。」
富田「なかなか、手が届きませんよね。」
中野「“ノドグロ”を“開き”にする発想が、水産加工の皆さんには、まずないですね。」

【“ノドグロの開き”とは?】

“ノドグロ”は、水揚げされる地元の対馬市の上県漁協から仕入れますが、早田真路さんのお兄さん・早田栄作さんは35年以上漁をされているベテラン漁師さんで、お兄さんが獲られた“ノドグロ”を中心に作られています。
“ノドグロ”の旬は、2月〜5月で、その期間を中心に生産加工されます。

玲子「“開き”と言ったら、ちょっと干からびたイメージがあったんですが、これはピカピカと脂がのっていて、すごく新鮮そうですけど!?」
中野「塩水につけて干したものです。一夜干しより、もうちょっと干しています。」
玲子「身がプリ!プリ!プリ!!フワ!フワ!フワ!!」

富田「身離れがすごくいい!新鮮なのがすごく良くわかりますし、脂ののり方もドンピシャですね。」
玲子「美味しい!身が甘くて、濃厚で、やっぱり高級魚って言われるはずですね。」

早田さんの『真心水産』で加工される“ノドグロ”は年間、約5,000匹。そのうち、干し上がりの重量が300g以上(生魚だと500g以上の大物)の“ノドグロ”は約2,000匹で、価格は10,000円/kgの高級品として販売されています。

【『真心水産』とは?】

『真心水産』という会社名は、早田さんの奥さんのお父さんが「まごころ込めてやれ!」と命名されたそうですが、「私には優しすぎて似合わない…」と恥ずかしかったそうです。しかし「家内のお父さんの言うことで断れず…」、『真心水産』と付けられたそうで「慣れるまで、だいぶんかかりました…。」と笑顔で話されていました。

12年ほど前までは、トラフグの養殖とスルメイカの加工を専門にしていました。そして約6年前から、“ノドグロ”や“アマダイ”等の高級魚の開きを中心に製造販売されています。これらの高級魚を加工している所は非常に少なく、希少な商品になっています。

富田「これをお贈りしたら、先方喜ばれますよね〜。」
中野「実際、そういうお客さん沢山おられて、“ノドグロ”や“アマダイ”の高級魚をセットにして贈られています。贈り物として『真心水産』は、ピッタリの名前ですよね。」

ノドグロは、その時期や海域でエサが違うそうで、「これまで沢山のノドグロを食べてきたけど、エサによって食味が少しずつ違って、甲殻類のカニやエビを食べた物は、それに似た味がするようなんです」と、いつも高級魚を身近で味わうことのできる早田さんならではの話も伺いました。

【連絡先】
『真心水産』 長崎県対馬市上県町鹿見16
TEL/ 0920-85-1058 FAX/ 0920−85−0563

玲子「ぜひお取り寄せ頂きたいです!さて、来週のお話は?」
中野「熊本県山都町蘇陽で食べられている「もろみ豆腐」を!ちょっと不思議な食べ物ですけど、本当においしいです。」
玲子「期待しております!!」