これまでのおはなし

熊本県五木村の『松井製茶園』さんの“お茶”

今日は、熊本県五木村の『松井製茶園』さんの“お茶”を紹介します!

中野「5月は“お茶”の季節なので、色々なお茶の農家さんとお付き合いさせて頂いていますけど、今日は貴重なお茶を。」
玲子「あれ!?ちょっと違う…最初に、ほのかな苦味が来て、その後に甘味が広がります!」

【『松井製茶園』とは?】

『松井製茶園』は、熊本県球磨郡五木村にあります。福岡から車で約2時間半の所にある山間の風光明媚な村で『五木の子守唄』でも有名な場所です。『松井製茶園』は、約50年続く製茶園さんで、現在は三代目の松井裕起さん(28歳)を中心に、奥さんの恵美さん等ご家族でお茶の栽培をされています。裕起さんは高校を卒業して家業を継ぎ、お茶の栽培は10年のキャリアです。

玲子「かなり濃いお茶ですね。」
中野「お茶屋さんって、色々な種類のお茶を作られているのですが、これは“在来種”といって、もともと山に自生していたお茶です!」

【『松井製茶園』で栽培されているお茶は?】

『松井製茶園』では“やぶきた”“かなやみどり”という品種を中心に栽培されていますが、特に希少な“在来種”のお茶を栽培されています。“在来種”とは“野生種・自生種”とも呼ばれます。松井さんが栽培される“在来種”のお茶も、五木村の山間部に元々自生していたお茶だそうです。松井さんによれば「山間部の奥深い地域では栽培されているところもありますが、あまり栽培されているお茶ではありません。」とのことです。

玲子「確かに、個性的な生命力あふれる、しっかりとした味がしていますよ!」
中野「もともとお茶の木があった場所を少しだけ開墾して、お茶畑として作業できるようにしたそうです。」
玲子「写真を拝見しますと、かなりの急斜面に!」
中野「平地だったら、人が乗ってお茶を摘んだりする機械を使ったりするのですが、ここは一山一山にお茶の畑があるような感じです。」
玲子「コロリ・コロリ、落っこちてしまいそう!茶摘みも大変だ!!」

【“在来種”のお茶は?】

松井さんが栽培する“在来種”の畑は、約5アール、一年間の生産量は30〜40kgのみと大変貴重なお茶です。「元々、野生で強い品種なので育てるのにそんなに手が掛かりませんが、自生場所がそのまま畑なので斜面が多く作業は大変です。」と言われていました。農薬は不使用で、熊本県の特別栽培の認証も取得されています。

斎藤「お高いでしょ!?」
中野「それがそんなにしません。100g、770円(税別)です。」
斎藤「商売っ気がないというか…じゃ、時期によっては売り切れたりするんですか?」
中野「そうですね。たぶん好きな方が注文されるので売り切れると思いますね。」

 

“在来種”はお茶摘みが終わると『玉緑茶(ぐり茶)』に製茶されます。『玉緑茶』は、最後の仕上げ作業が『煎茶』と大きく違い、『煎茶』は細く長く仕上げられますが、『玉緑茶』は茶葉がよれておらず、丸いぐりっとした形状に仕上げられます。“在来種”は“栽培種”のお茶以上に、その年の気候に左右されるそうで、「今年も“在来種”以外は新茶ができましたが、“在来種”は6月初旬くらいになりそうです。」とのことです。

中野「実は今日、新茶を持ってきたかったのですが、“在来種”は野性味あふれているので、なかなかコントロールが出来ないらしいです。」
玲子「お茶も土地も暴れん坊な感じで、松井さんも大変だと思います。」
中野「6月一週目ぐらいに新茶が出るでしょうとの事ですから、ご予約して頂ければ。30kgぐらいしかないですから。」

【連絡先】
松井製茶園 (子守茶屋)
熊本県球磨郡五木村  TEL: 0966-37-2951

玲子「さて来週のお話は?」
中野「長崎県対馬市の“トロの華”を!」
玲子「“トロ”なのか“華”なのか!?来週も楽しみです!!」