これまでのおはなし

熊本県相良村『農家民宿 くりの里』の“牧山のおばちゃん”

今日は、熊本県相良村『農家民宿 くりの里』の“牧山のおばちゃん”をご紹介します。

中野「地域の郷土料理をずっと研究し作られて、地域に貢献されているおばちゃんです」

【“牧山のおばちゃん”とは?】

“牧山のおばちゃん”こと“牧山規矩子(キクコ)さん”は、熊本県球磨郡相良村で民宿『農家民宿 くりの里』を営みながら、農産物を主とした食品加工もされています。“牧山のおばちゃん” が住んでいる相良村は、人吉市に隣接した人口約4300人の村です。牧山家は、御主人が勤めながら兼業農家をされていたそうですが、御主人の退職後の仕事にと40年ほど前に、地元の特産品“栗”の木を沢山、植えられたそうです。“牧山のおばちゃん” は数年前まで、『おふくろ工房』という加工場で、自家製の地元特産品“栗”を使った、“渋皮煮・シロップ煮”などを作られていました。「今は、『おふくろ工房』から『農家民宿 くりの里』に変えて民宿ばやりよります。」と話してくれました。

【“牧山のおばちゃん”のつくる商品は?】

中野「今は“麹”を使った商品を力を入れて作られています」
玲子「この飲み物は?」
中野「今日は、甘酒を送ってもらったんですよ」
玲子「米粒が一杯!」
田上「本当だ!温かい!頂きます」
玲子「トロトロで、あ〜甘ったらしくなくて」
田上「スッキリした感じの甘さ!」
中野「相良村を流れる川辺川は、国土交通省が毎年行う水質検査で11年連続日本一の水質と評価されているそうです」
田上「聞いたことがあります。キレイだそうですね」
中野「川辺川沿いに、おばちゃんの田んぼがありまして、そこで育ったお米で“麹”を作っているので「おいしいよ!」と牧山のおばちゃんは言われていました」
玲子「米の甘みがフワッと広がりますね〜」
中野「僕が知り合ったのが7・8年前なのですが、その時は“栗”を使ったお菓子を作られていました」

熊本名物の“いきなり団子”の“さつまいも”の代わりに“栗”を使った“栗なり団子”は、牧山のおばちゃんのオリジナル商品で≪にっぽんの宝物グランプリ≫では≪敢闘賞≫を受賞されています。以前から“味噌”も自家製で作られてきましたが、この数年は“糀”を使った加工品づくりに取り組まれているそうです。「大分の先生のところに2年続けて通って勉強してきた」そうです。現在は“糀”を使った“甘酒・塩こうじ・醤油麹”などを熱心に作られています。

玲子「甘酒の他にお持ち頂いたのが?」
中野「塩麹と醤油麹です。醤油麹はご飯を炊く時小さじ1入れてごらん。味がゴロっと変わるから!と言われました」
玲子「あ、甘みがあって美味しい!お料理にいいですね」

牧山のおばちゃんは「子供達に伝統的な発酵文化を伝えたい。郷土料理離れが進む今、再び糀料理が家庭の味となり、家族団らんの手助けとなって欲しい」という思いで、20年以上食文化の継承発展に貢献され、「糀料理」「郷土料理」の普及に力を注がれています。牧山のおばちゃんは『くまもとふるさと食の名人』に認定されています。牧山のおばちゃんは、平成15年度に『くまもとふるさと食の名人』に認定された後、15年間の継続した活動に対して、今年(平成29年)熊本県より感謝状も贈られたそうです。

中野「何かイベントがある時には、このような物を地元で販売されたり、色々な方に教えたりされています」
玲子「民宿もされているんですね」
中野「民宿に行かれたら、おばちゃんの麹料理のフルコースが出てくると思います」

今年行われた≪にっぽんの宝物グランプリ≫でも、牧山のおばちゃんの“麹”を使った料理“糀の七変化”(糀納豆、ゆで卵の醤油麹付け、カボチャの塩糀スープ等)で“栗なり団子”に続いて2年連続≪敢闘賞≫を受賞したそうです。

●連絡先
『農家民宿 くりの里』  牧山 規矩子さん
熊本県球磨郡相良村柳瀬2837  TEL:0966-24-7383

田上「僕、甘酒あまり得意じゃないんですけど、これは本当に飲みやすい!」
玲子「後口がスッキリしてますよね」
中野「昔ながらの作り方で作られていると思います」
玲子「さて来週は?」
中野「大分県日田市『ももは工房』をご紹介します!」
玲子「ご期待ください!」