これまでのおはなし

熊本県葦北郡芦北町『NPO法人 ばらん家(ち)』の“黒砂糖”

今日は、熊本県葦北郡芦北町『NPO法人 ばらん家(ち)』の“黒砂糖”のご紹介です。

中野「松原(まつばら)久美子さんが代表理事をされています」
玲子「松原さんの“ばら”で『ばらんち』ですか?」
中野「たぶん??」

【『NPO法人 ばらん家(ち)』とは?】

平成19年設立。障害者支援施設として障害者の皆さんの自立支援をされています。活動の一環として、平成23年から“サトウキビ”の栽培、“黒砂糖”の製造に取り組まれています。“黒砂糖”の製造は、熊本でも以前は多く製造されていたそうですが、現在は数えられるくらいになっています。『ばらん家』さんは、「黒砂糖の伝統的な製法を伝えていくこと」、「耕作放棄地となってしまったかつての圃場を再生し、町の景観も取り戻したい」などの目的をもたれて事業に取り組まれています。

中野「沖縄や奄美大島などでは普通にありますが、熊本県でサトウキビを栽培して黒糖にまで作業をされています」
玲子「これ、ちょっとシットリしていますね」
中野「黒砂糖を作る過程で、凝固剤のようなものを使われるところが多いのですが、『ばらん家』では煮詰めただけで固めています」
玲子「へ〜〜〜」
中野「だから、タイミングや火加減がものすごく難しいそうです」

【“サトウキビ”の栽培とは?】

現在は圃場の総面積7反のうち、“サトウキビ”の耕作面積は約4反あるそうです。4〜5月に定植し、収穫は12月です。収穫後、直ぐに圧搾し、黒砂糖を製造しますので作業に合わせて逐次収穫していきます。収穫される“サトウキビ”は、約200トンありますが、代表の息子さん松原孝樹さんの話では、「400kgのサトウキビで、樹液が約200リットルに、煮詰めて黒砂糖に仕上げると40〜50kgになります。」とのことです。

玲子「あっサクサクしてる、クッキーみたいな歯触りで!」
田上「ん!サッパリした甘さで!!」
玲子「甘さがクドくない!」
田上「ホント、スッキリしてキレがある!」
玲子「これは焼酎にも合いそうですよ」
中野「何にでも合いますよね」
玲子「黒砂糖って栄養があるのでしょ?」
中野「そう聞きますね」
玲子「これなら甘いのが苦手な方でも良さそう!」
中野「大丈夫だと思います」

『ばらん家』では“サトウキビ”の栽培に農薬を使用すること無く、有機肥料のみで栽培されています。堆肥は、竹の端材と牛糞を合わせたものを作られ、使用されています。また、虫の防除については“竹酢液”や“トウガラシ”を調合したものを散布されているそうです。この“竹酢液”についても、竹炭を焼きながら採取した自家製の“竹酢液”を使用されています。松原孝樹さんによれば「サトウキビはイネ科なので夜盗虫がつきやすい植物です。年に3回ほど、6・8・10月ごろに手作業で一匹ずつこの夜盗虫を駆除しています」ということです。

玲子「ひえ〜〜大変だ!!」
中野「虫よけが大変だそうです。暑い中の駆除ですからね…それに12月、収穫したらすぐに黒砂糖に加工!」

大切に育てられた“サトウキビ”をステンレス製の長方形の釜を使用して煮詰めます。陶器を焼く際に使用する“上り釜”に似た仕掛けのカマドがあります。『ばらん家』では、凝固剤をつかわず、煮詰めただけで“黒砂糖”を仕上げます。火加減や煮詰め具合で品質が決まる為、注意深く作業しなければいけないそうです。

玲子「でも、美味しい〜〜!!クセになっちゃう!」
中野「とにかく全部手作りです」
玲子「粉になっているのものあるんですね」
田上「“黒糖パウダー”とありますね」
中野「お菓子に使ったり、コーヒーに入れたり、使い手が良いと思います」

●お問合せ先●
『NPO法人 ばらん家』 熊本県葦北郡芦北町大字佐敷443-79
TEL : 0966-82-4990

玲子「さて来週は?」
中野「来週は、福岡県直方市の高島さんを紹介します!」
玲子「高島さん?!」
中野「初めて、食べ物じゃないものを紹介します!」
玲子「来週もご期待頂きたいと思います」