これまでのおはなし

熊本県葦北郡芦北町の『岩永醤油』

今日は、熊本県葦北郡芦北町の『岩永醤油』をご紹介します!

中野「明治42年創業なので、今年110年を迎える老舗のお店です」

【『岩永醤油』とは?】

『岩永醤油』は熊本県葦北郡芦北町あります。代表は四代目・岩永幸三さんです。お話は、五代目予定の岩永宗大さん(21歳)にお聞きしました。
屋号の『キッコーシン』は初代岩永伸一さんのお名前の一字「伸」をとってつけられたそうです。現在は三代目の勝好さん、岩永幸三さん、奥さんの利恵さん、宗大さんの家族4人と従業員の方10名で“醤油”“味噌”“酢”などの製造をされています。

宗大さんは「子供の頃から、醤油作りを継ぐと決めていました。」幼稚園の頃、砂遊びでも「醤油・味噌作りごっこ」をしていたそうです。

【商品は?】

中野「今日は比較的新しい商品“えびinつゆ”をお持ちしました」
コン「エビが入った出汁ですね?!」
玲子「あっエビが入ってる!!」
コン「丸々!!ビックリ!!」
中野「乾燥させたエビですね」

現在人気の“えびinつゆ”は、利恵さんが知人の結婚式の引き出物として頂いた“干しエビ”を、何とか商品にならないかと開発された商品です。うどんやそうめんなどの出汁に、冷奴に、そのまま薄めてお吸い物にも使えます。

中野「“えびinつゆ”だけを使ってチャーハンを作ってきました」
玲子「美味しい!!上品だ!」
中野「キャベツとネギを少し入れていますが、味付けは“えびinつゆ”だけです」
玲子「ここにお湯で薄めただけの出汁があります」
コン「うわ!美味しい!優しい味だ!」
中野「甘みのある味ですね」

『岩永醤油」の代表的な醤油に“老松”があります。“老松”は、三代目の勝好さんが営業先から「もっと上質な醤油はないのか」と言われ「あります!」と返事をしてしまった(本当はそれ以上の醤油は、まだ製造されていなかった)ことから開発することになった醤油だそうです。「祖父は松竹梅をテーマに開発しようとしたそうです。松は“老松”、梅は“紅梅”という商品はありますが、“竹”は開発に失敗したそうです。」

玲子「醤油も美味しいでしょうね」
中野「20年以上前に開発された、野菜サラダにも合う万能酢“サラダず”など、ネーミングが面白い商品も沢山あります」

特産品として製造されている“太郎漬け”は宗大さんの曾祖母の好江さんが、昔から作られていた“味噌漬け”を商品化したものですが、「当時、アメリカまで輸出され大人気になった商品だったそうです。」と話されました。

ほかにも“さしみしょうゆ 打瀬船”や“うすくちしょうゆ こむらさき”、全て国産の材料(米は地元芦北や水俣産)で作られた “おーるじゃぱんな味噌”などがあります。

玲子「“えびinつゆ”は万能ですね!」
コン「優しい味だからいいんでしょうね」
中野「歴史と技術があるから作れるのでしょうが、今でも《石室》を使われているそうです」

“味噌”づくりで使われる「室」は、一般的に「木」や「ステンレス」製が使われることが多い中、『岩永醤油』では「石室」が現在も使われているそうです。

玲子「良い菌がずっといるのでしょうね」
中野「昔からあって、そして現代とマッチした醸造をされている所は珍しいと思います」

●『岩永醤油』熊本県葦北郡芦北町佐敷249
TEL: 0966-82-2026
※HPから注文する事も出来ます

玲子「さて来週は?」
中野「大分県宇佐市、阿部さんの“甘酒”をご紹介します!!」