これまでのおはなし

福岡県大野城市『有限会社 天龍堂製菓』の “かりんとう”

今日は、福岡県大野城市『有限会社 天龍堂製菓』の “かりんとう”をご紹介します。

玲子「テーブルの上が夢のようになっています!」
中野「“かりんとう”専門店です!」
田上「これ全部“かりんとう”ですか!!」
中野「今日お持ちしただけで20種類ぐらいあります」

【『有限会社 天龍堂製菓』とは?】

『有限会社 天龍堂製菓』は、福岡県大野城市にあります。代表は内田茂晴さんです。今回は、先代の内田喜代治さんの娘さんでトータルプロデューサーの上野燿子さんにお話を伺いました。
前身は唐人町の近くで“かりんとう”を作られていた『天龍堂』という菓子製造の会社で、二代続いていたそうです。先代の喜代治さんはそこで高校生の時にアルバイトをされていました。その際、喜代治さんが考案された“小柳かりんとう”が人気になり、前身の『天龍堂』の売上も上がったそうです。

中野「アルバイトさんが企画提案して出来たのです!」
玲子「プレーンな感じですね」
中野「皆さんもどこかで食べたことがあると思います」
玲子「甘いお砂糖でコーティングされていて…アッ美味しい!」
田上「美味しい!甘すぎず、優しい味!」
玲子「お塩も良い塩梅で効いています!」

“小柳かりんとう”の名称は、福岡市のシンボルの「柳」の葉に形が似ているところから付けらたそうです。
先代の喜代治さんは、味と名前を引き継ぎ、昭和48年に『天龍堂』として福岡市博多区で開業されました。昭和55年に会社名を『有限会社天龍堂製菓』に改称され、現在に場所に移転されました。現在も“小柳かりんとう”は『天龍堂製菓』の代表的な商品になっています。

【“かりんとう”は?】

『天龍堂製菓』では、“小柳かりんとう”以外にも20種類ほどの“かりんとう”を製造されているかりんとう専門の会社です。今回お持ち頂いた種類は、小柳かりんとう・明太子味・生姜・日向夏・サツマイモ・コーヒー・黒糖・ピーナッツ・エビ・ゆず胡椒・黒糖ピーナッツ・豆乳・イカスミ・ごぼう・カレー味・焼きそば・竹炭などです。

田上「この数がスゴイですね」
玲子「この黒い粒々は、何ですか?」
中野「新商品の“黒田丸”です。黒豆ですね」
二人・・・・・・ボリボリ・ポリポリ・・・・・・
中野「サクサク感があって幾らでも食べられるでしょ!?米の油で揚げているそうです」
田上「脂っぽくない!」
玲子「食感が良いですね!」

喜代治さんは、研究熱心で、ミリリットルの単位で詳細な単位でレシピを開発されたそうで、今でも受け継がれ、変わる事なく“かりんとう”が作られています。「父の基本レシピのお陰で、私達の新商品開発も安心してできています。」と上野さんは言われていました。“かりんとう”は素材にこだわって作られていますが、特に“揚げ油”は厳選されていて、100%米油を使用されています。“米油”は、生地が余分に油を吸う事もなくあっさりと仕上がるそうです。

田上「“かりんとう”って、固さとかで好き嫌いあると思いますけど、これはちょうど噛みやすい固さですね」
玲子「これは、甘辛さがお酒のつまみに丁度良い!!」
中野「試作中の“出汁”です」
玲子「出汁の旨味か!!」
田上「うわ!これは出汁が効いてる!」
中野「僕も食べた時分かりませんでした」
田上「これはどっちでも行ける!オヤツでもツマミでも!」

かりんとう作りは、生地作りからはじまり、成形、米油で二度揚げされた後、遠心分離機で余分な油を取り除き、砂糖をドラムで塗したあと、乾燥して仕上げます。生地は生イーストを使用し二次発酵まで行われます。「パン作りと同じ工程で作ります。」と上野さんが説明してくれました。米油で揚げる際も、最初は低温でジックリと揚げ、二度目は高温でパリッと仕上げていくそうです。「乾燥機以外は、殆ど40年選手の機械です。」と言われていました。
現在は、農作物の未利用品や規格外などを使った商品なども生産者さんと皆さんと連携して作られています。30年以上前には、韓国の菓子製造会社に“かりんとう”作りのノウハウも教えられたそうです。「韓国のかりんとうは、父の教えたかりんとうが元祖になっいるかもしれません。」と上野さんは言われていました。現在も色々な“かりんとう”の開発に積極的に取り組まれています。

玲子「いや〜先代はスゴイ!どこで買えるのですか?」
中野「九州国立博物館など、アート系の所に置いてあるそうなのですが…お電話でお問い合わせください」

●お問い合わせ先
『有限会社 天龍堂製菓』  福岡県大野城市仲畑1丁目38-16  TEL:092-573-6500

玲子「さて来週は?」
中野「長崎県新上五島町の『有限会社 畑下』を紹介します」
玲子「ありがとうございました!」