これまでのおはなし

福岡県朝倉市三奈木『あんずの会』

【『あんずの会』 とは?】

『あんずの会』は福岡県朝倉市三奈木にある女性加工グループです。メンバーは宮原真由美さん、神吉睦子さん、武井盾子さん、山本美喜枝さん、徳永和代さん、江藤和枝さん、篠原マサエさん、市川初子さんの8名です。加工場はJA筑前あさくら三奈木支店の敷地内にあり、そこで“かりんとう”を製造、販売されています。

『あんずの会』が製造される“かりんとう”は、30年以上前に当時、朝倉の酪農家の奥さん達7名が集まり朝倉の酪農のPRの為に、「生産する牛乳を使って加工品を作ろう!」という目的で作り始められました。当時のグループ名は『ミルクレディース三奈木』。平成8年には、農林水産大臣から「婦人・高齢者グループの生活・生産活動」に関する分野で表彰を受けられています。その後、メンバーの皆さんの高齢化等の事情で、活動が休止することになったそうです。

現在の『あんずの会』のメンバーでもある宮原真由美さんは、当時の『ミルクレディース三奈木』の頃のメンバーです。現在の『あんずの会』の宮原さんを除く皆さんは“洋裁”を趣味に持ちグループで活動されていました。“洋裁”の他にもイベントに出店する「何か加工食品も作って販売したい。」と思っていたところに、『ミルクレディース三奈木』の皆さんの取り組みと現状を聞き、“かりんとう”の製造、販売を受け継ぎ活動することにされたそうです。「これまで、ミルクレディース三奈木が使われていた加工場もあり、すぐに製造を始めることができました。」とのこと。

【“かりんとう” とは?】

現在の“かりんとう”は“牛乳”の他に、地元の特産品“三奈木の黒砂糖”を使用されています。

“かりんとう”は、商品が売り切れ、JA朝倉三奈木支所から注文があった時に製造されるそうです。一回の製造量は材料の小麦粉10kg分、“かりんとう”130袋だそうです。生地は“うどん麺”を作る昔ながらの手動の道具で作られています。「昔は自分の家で“うどん”作りよったきねー。この機械は一家に一台あったとよ。」と話してくれました。その後、生地を“かりんとう”サイズにカットし、油で揚げ、“三奈木の黒砂糖”を「りんかけ」し、仕上げるそうです。

中野「今日は“牛乳たっぷり かりんとう”と“牛乳たっぷり ごま入りかりんとう”をお持ちしました」
川上「いただきます!これは三奈木の黒砂糖が甘すぎず、やさしい甘さですね」
中野「砂糖をまぶす工程を“りんかけ”というそうで、揚げた後、大鍋を使って手作業で振りながらまぶしていくそうです」
川上「それじゃあ、大量に作ることで来ませんね」
中野「全部手作業ですからね」
川上「やめられませんね…ボリボリ…」
中野「ベテランの宮原さんが“りんかけ”する時の“音”は全然違うそうです」
川上「日本の音として録音しとくべきですね!」
中野「伝統の技みたいです」

加工場は古く「夏は暑いし、軒もない、シャッターも最後まで下りん古い加工場で頑張っています!」とのこと。「加工施設が作られた時の約束ごとなどもあり、エアコンをつけてあげることができませんでしたが、ようやく冷風機を設置することができました。」と『あんずの会』の応援をされているJA筑前あさくら三奈木支店の支店長、阿部伊博(ヨシヒロ)さんがおっしゃっていました。

中野「おばちゃんたちも、『もうけだけじゃないとよ。みんなで集まって楽しくやることと伝えていくことが大切だから』と爽やかな感じでした」
陽区「爽やかな甘さですね」
後藤「ゴマも香ばしくて美味しい!とまらない!!」
中野「ずっと続けていただきたいです」

後藤●連絡先 『 JA筑前あさくら三奈木支店』 福岡県朝倉市三奈木291
TEL: 0946-22-2456

川上「来週は?」
中野「長崎市の『佐藤製麺所』の“長崎つけちゃんぽん”をご紹介!」