これまでのおはなし

長崎市『藤井からすみ店』

『藤井からすみ店』とは?

『藤井からす店』は長崎市北浦町にあります。代表は3代目の福島正実さん。大正2年創業時は長崎市築町に工場がありました。初代は藤井国蔵さんです。私は2代目の藤井勝さんと御縁を頂き、現在に至っています。昭和37年には、長崎市北浦町(茂木漁港)に工場が完成し、『有限会社 藤井からすみ店』が設立。平成15年にはオーストラリア工場も完成し現在に至っています。

“からすみ”とは?

“からすみ”は江戸時代(1650年代)に伝来したと言われています。名前の由来は、唐(中国)の墨に似ているところから「唐墨」になったと言われています。“からすみ”は10月上旬から11月下旬に長崎周辺の海域に回遊してくる「ボラ」の「真子(卵巣)」を材料に作られます。“からすみ”の生産量が長崎に集中している理由の一つとして、「ボラ」の回遊経路に長崎近海があたっているからと言われています。

中野「ボラは、その辺にもいるのですが“カラスミ”に使用されているのは『沖ボラ』といわれる回遊しているボラなので臭みもありません」
陽区「僕らが川で見るボラとは違うんですね!」
中野「食べているエサが違うので、河口にいるボラは腹が臭かったり大きなものがいなかったりします」

『藤井からすみ店』では、西彼杵半島の漁師さんから仕入れた大型(70~80cmあるものも!)の沖ボラを使用。「塩」はボラの卵巣に合わせ、長崎産の海水塩をブレンドしたものを使われているそうです。
製造過程は、「塩漬け」⇒「塩抜き」⇒「乾燥・熟成」という作業で約1~2ヵ月かけて仕上げられます。(塩分濃度は4~5%、昔は7~8%で製造されていたそうです。)特に重要な工程は、「乾燥・熟成」の工程で5度から30度と温度調節を変化しながら管理し、約40日間行われるそうです。『藤井からすみ店』で使用される「ボラの卵巣」は大型で厚みもあるため、芯まで固まるまでに時間がかかるそうです。この工程は熟練の職人さんにしかできない作業ということです。

“からすみ”を使った商品とは?

『藤井からすみ店』では、多くの皆さんに“からすみ”の美味しさを知って頂きたいと、高級食材のイメージが強い“からすみスライス”などの商品を開発されるなど努力をされています。

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★今回送っていただいた商品★
・からすみスライス(赤みが強いのは『長崎俵物』で、厳格な品質基準を充たした長崎を代表する逸品です)
・純生からすみ(ボラの卵を塩漬けし、乳酸発酵させ長期熟成した製品)
・からすみ酒盗(カツオの腸を塩のみで1~2年長期熟成発行させた塩辛とボラの卵を乳酸発酵させた珍味)
・めんたい酒盗

———————————————–・からすみドレッシング(オリーブオイル・和風醤油・柚子胡椒)

川上「からすみスライス、濃厚ですね!」
中野「モチモチしていますよね!」
陽区「ちょっと食べて日本酒キュッ!なんて最高ですよね!」
中野「“純正からすみ”はおススメです!固めていないカラスミです」
川上「お豆腐の上にのせて出てきましたが…」
後藤「あ~~丁度いい!」
陽区「ほんのり塩味で口の中に広がりますね!」
中野「僕のおすすめは、卵かけご飯の上にのせて海苔にくるんで食べるんです!」
川上「柚子胡椒のカラスミドレッシングいただきます…おいし~~い!!!」
陽区「上品な魚のうまみが!」
中野「伝統食ですから皆さんに食してもらって技術をずっと繋いで頂きたいです」

【その他の商品】
・からすみパウダー・からすみ塩 ・ からすみクリームチーズ・ からすみバター・等

●連絡先● 『藤井からすみ店』長崎市北浦町1983-22
TEL:095-836-0036

川上「来週は?」
中野「『島のアイス屋さん』の舛田さんをご紹介します!」