これまでのおはなし

長崎県壱岐市『壱岐ゆず生産組合』さんの“壱州(いしゅう)ゆべし”

今日は、長崎県壱岐市『壱岐ゆず生産組合』さんの“壱州(いしゅう)ゆべし”を紹介します!

玲子「今週から、毎週土曜日に登場いただきます!」
甲斐田「はじめまして、よろしくお願いします」
玲子「九州中の美味しいものを知り尽くした方です!今週は何をお持ち頂いたのでしょうか?」
中野「長崎県壱岐市には海産物が沢山あるのはご存知だと思うのですが、僕が以前行った時にビックリしたものを紹介させて頂きます!それは“ゆべし”という食べ物です。」
玲子「食べるべし!」

【“壱州ゆべし”とは?】

“壱州ゆべし”は『壱岐ゆず生産組合』さんが作られる壱岐特有の食品です。
“ゆべし”という食べ物は、九州各地で生産されています。材料は地方によって少し異なりますが、南九州(熊本・宮崎・鹿児島)辺りでは、「ゆず」、「もち米粉」、「上新粉」、「味噌」、「唐辛子」などを使い、殆どが固形、形状は「餅」の様な食品です。お茶請けなどで頂きます。壱岐のゆべしは“壱州ゆべし”と呼ばれ、ゆずの皮のみを醤油や砂糖、唐辛子と煮込んで作られたものです。

玲子「瓶に入ってる!」
中野「ジャムの様な“ゆべし”です。」
甲斐田「佃煮みたいな…」
玲子「ホント、珍しいですね。香りが良い!」

柚子は壱岐の特産品として昔から生産されていました。以前は各家庭の保存食として“ゆべし”を作る為、一般の家庭でも殆ど柚子が栽培されているほどだったそうです。

中野「食べ方は、酒のアテもありますし、壱岐のお魚にのせて食べるとか、柚子胡椒のように薬味として汁物に入れるとか、炊き込みご飯もできるらしいです。」
甲斐田「うわ〜美味しそう!」
中野「今日は、家にあった“クエ”を湯引きして上にのせてみました」
玲子「家に“クエ”がありますか!?」

玲子「いただきます!あ、甘辛くて美味しい!柚子の香りがブワッと広がります!」
中野「あまり沢山のせすぎたら、柚子が勝つので…」
甲斐田「深みもある!」

【『壱岐ゆず生産組合』では?】

『壱岐ゆず生産組合』の皆さんは、柚子の生産を30年以上続けられているそうです。組合が設立されたのは昭和59年です。発足当初は11名で組合を設立されたそうです。現在、加工場で商品を作られているのは5〜6名で代表は馬場忠己さんです。“ゆべし”は、昔から伝わる壱岐の伝統食の為、独特の食味を持った商品です。その為『壱岐ゆず生産組合』の皆さんは、伝統的な製法を守り、柚子の香りを生かしたうえで、現代の人達の好みに合わせた濃い味付けをされているそうです。

玲子「この香りといい、甘めの味わいといい、独特ですね。」
甲斐田「柚子の皮というのがいいですね。」
中野「そうですね。果汁はみなさん使われますが、皮をどう使うか…皆さん苦労されますが、もともと皮の料理ですから、無駄なく昔の方の知恵が詰まった加工品じゃないでしょうか」
玲子「後口がちょっと辛いから、もっともっと食べたくなりますね。」
中野「温かいご飯にのせても美味しいですよ」

“壱州ゆべし”は、2014年3月に長崎県のブランド農産加工品「長崎四季畑」に認証されたそうです。『壱岐ゆず生産組合』さんは“壱州ゆべし”の他にも「ゆずの香」や「柚子胡椒」など“ゆず”の関連商品を作られています。

【連絡先】
「徳永農園ショップ」  宮崎県小林市須木奈佐木4095-24
TEL: 0984-48-3977

玲子「さて次回のお話は?」
中野「福岡県宮若市の『アーダニン』の“猫足クッキー”をご紹介します!猫の足が原料ではないのは確かです。」
玲子「これから毎週土曜日13時45分からお送りします!どうぞお楽しみに!!」