これまでのおはなし

長崎県平戸市の「若葉グループ」が作る、鯨の逸品“鯨ジャーキー”と“鯨味噌”

今日は、長崎県平戸市の「若葉グループ」が作る、鯨の逸品“鯨ジャーキー”と“鯨味噌”を紹介します!

玲子「今では大変珍しい“鯨”のお肉ですか!?」
中野「今回お持ちしたのは、ミンククジラのお肉です。」

【平戸市生月町(いきつきちょう)は?!】

平戸市生月町は、江戸時代から続く捕鯨の基地でもあり、鯨は身近な食材、鯨の食文化も語り継がれてきました。生月町には“平戸市生月町博物館 島の館”という施設があり、“捕鯨”の歴史に関する資料が展示されています。生月町は平成3年に“生月大橋”が開通するまでは離島で陸路はありませんでした。

【「若葉グループ」とは?】

長崎県平戸市生月町にある女性加工グループです。リーダーの密山栄子さんはじめ、田中さん、丸田さん、西さんの4人が、平成13年に「若葉グループ」を結成、活動されています。発足当初は“お惣菜”を作っていました。

玲子「ビーフジャーキー、肉厚ですよ〜。身は牛肉より柔らかい。」
中野「食べやすいと思います。」
玲子「うわ〜旨味が多〜いわ!」
斎藤「いつも言いますけど、呑みたくなりますね〜」
中野「あっさりした感じですよね。」

【“鯨ジャーキー”は?!】

「鯨ジャーキー」は鯨の肉をカットし、一昼夜“特製のタレ”に漬け込みます。その後、乾燥させますが、品質の劣化を防ぐため、エアコンで室内の温度を下げ、大型の扇風機で冷風を送り乾燥させます。私がお邪魔した時も、手製の網にジャーキーが綺麗に並べられ、乾燥の作業をされていました。
乾燥後に蒸して火入れをした後、再度乾燥させます。その後、一切れ一切れ、表面の油分などをふき取り完成です。「“鯨ジャーキー”はとても手のかかるんですよ。」とリーダーの密山さんはおっしゃっていました。

玲子「フワッフワッのジャーキーですね。パクパク食べてしまいそう!」
中野「お茶漬けなんか、いいのではないでしょうか?!ちょっと刻んでね。」

【“鯨ジャーキー”の誕生秘話!】

平戸市の職員をしている久富さんは生月出身で、鯨文化を何とかして残したい、生月町を知ってもらいたいと、若葉グループと一緒に「鯨の逸品」を開発することを提案し、試行錯誤のうえ完成したのが“鯨ジャーキー”と“鯨味噌”です。

斎藤「これ、鯨の味噌?」
中野「鯨のお肉が入っています。2種類ありまして、鯨の皮が入ったもの、鯨の赤身肉が入ったものです。」
玲子「甘めの味噌と絡まって、美味しいね!」
中野「ご飯の上にのせて食べたら美味しいかと。皮のほうが脂が少し多くて、鯨の旨味が強いです。クジラ肉がお好きな方は、皮の方を好まれますね。」

「鯨ジャーキー」「鯨味噌」共に、地元の直売所を中心に販売されています。

【連絡先】
〒859-4825  長崎県平戸市田平町山内免345− 15 平戸瀬戸市場
TEL:0950-21-1977

★「中野ユキヒロの九州の食と文化応援隊」から生まれた企画!
絵本『トマトくんのありがとう』 3月ごろ発売決定!
・原作:中野ユキヒロ  文:徳永玲子  絵:二木ちかこ
(株)グッドブックスから 定価:1,500円で3月頃発売予定デス! 〜お楽しみに〜

玲子「来週のお話は?」
中野「長崎県平戸市の“森さんのセロリ・ズッペン”を!」
玲子「来週も、よろしくお願いします。」