これまでのおはなし

長崎県新上五島町『フルカワマリン』

『フルカワマリン』とは?

『フルカワマリン』は長崎県南松浦郡新上五島町にあります。
代表は古川孝一さんです。主に魚介類の燻製を製造、販売しています。

川上「ん~いい香り!」中野「五島は魚介類の豊富なところです!」

古川代表は、漁船の乗組員として遠洋漁業で漁をされていました。「若い頃(20代)にはベーリング海、アラスカのスケトウダラ漁などにも漁船の乗組員として行ったりしていましたよ。」と話してくれました。その後、12~13年間、大型巻き網船団の網船(魚を獲る漁船)の船長などもされていたそうです。船団は総勢70~80名、母船と網船に分かれ、古川さんが船長をされていた網船の乗組員は一艘に12~13名の漁師さんがおられたそうです。平成9年4月に<陸養>」で『アワビ養殖』を始められ、約20年間養殖を続けられました。「始めた当時は、この海域もワカメ等の海藻が豊富で、私も‟ワカメ養殖“をやっていましたので、アワビ養殖の餌も容易に入手できていました。今は、‟磯焼け”で養殖するには餌の海藻を購入しなければならないようになりコストが急騰するなど、経営が難しくなりました。」ということで現在は『アワビ養殖』は行われていません。

【魚介類の燻製とは?】

現在、製造する“魚介類の燻製”は、コスト面や未利用品を有効活用したいという考えで、地元で水揚げされる少量多品目の魚介類(イワシ・アジ・小イカ・黒ムツ・ヒオウギ貝など)を燻製にし、販売されています。

中野「とにかく丁寧な仕事をされる方です」
川上「きれいな燻製ですね!」
陽区「蝋細工のようなテリ!」
中野「今日は5種類お持ちしました。(左から)アゴ・ブリ・黒ムツ・鯛・小イカです」

川上「イカをいただきます!燻製の香りがすごい!美味しい!!」
後藤「タイをいただきます!まず香りが広がって、噛めば噛むほど味がいい!!」
陽区「ムツいただきます!すみません、お酒持ってきて!!」
中野「お酒にはぴったりです」

古川さんは製造する際に使用する“塩”も自家製の物を使われています。「アワビ養殖をしている時の濾過層を活用して、沖合の海水を濾過し、仕上げは木炭を焚いて煮詰めています。」ということでした。現在は、濾過槽が使用できなくなったため、知人の製塩業者さんから“かんすい(濃縮した海水)”を購入し、“塩”作りをしているそうです。塩づくりの仕上げに使う“木炭”も裏山で焼いた自家製の物で、こだわりを持って製造されています。「塩も毎年神奈川県の梅干しを製造する方や料理人の方からの注文が来るほどで、少量ですが塩の単品も販売しています。」とのことです。“燻製”に使う“チップ”は、開発や災害復興時に伐採、処理された“桜(山桜)” を産廃業者に分けてもらって使われています。また譲り受けた“桜(山桜)”の幹にドリルで穴をあける際にできる木屑をチップとして活用する工夫をされています。

川上「桜チップもお塩も木炭も全部自分で!」
中野「とにかく丁寧です」
川上「そんな話を聞いたら、燻製を食べる時、10口ぐらい余計に噛みたくなりますね」
陽区「感謝!感謝!」

古川さんの燻製(商品名“ISRA de CAMELIA”)は、『2018年 むらおこし特産品コンテスト』で「全国商工会連合会会長賞」を受賞しています。古川さんは、現在『藻場再生』の事業の一環として行われる、生息する魚介類の調査など、環境再生の為の取り組みにも協力されています。

●連絡先 『フルカワマリン』 長崎県南松浦郡新上五島町綱上郷650-7
TEL: 0985-77-1626
※『フルカワマリン』のHPに販売商品や注文方法が載っています!

川上「来週は?」
中野「福岡県飯塚市の『野々実会』をご紹介します!お楽しみに」

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