これまでのおはなし

長崎県新上五島町の『虎屋』さんの“あごんちょび”

今日は、長崎県新上五島町の『虎屋』さんの“あごんちょび”のご紹介です。

玲子「瓶に入ってる…」
中野「皆さん“アンチョビ”はご存知だと思うのですが、その材料は“イワシ”です。“あごんちょび”は“アゴ(トビウオの小さいもの)”を使っているんです!」
玲子「トビウオ?へ〜〜〜!!!」
中野「材料は全部、新上五島町の物で、近海で獲れたトビウオと、オイルは椿油、お塩も自家製の物です」

【『虎屋』とは?】

『虎屋』は、長崎県南松浦郡新上五島町にあります。“五島うどん” “海塩”“あごんちょび”等を製造されています。代表は南こころさんで、“あごんちょび”“海塩”の製造部長は、こころさんの御主人・南慎太郎さんです。今回ご主人の慎太郎さんにお話を伺いました。

こころさんの御両親・犬塚虎夫さん益代さんが『虎屋』を始められました。両親と長女のこころさんはじめ、7人の子供さん家族みんなで“五島うどん”を製造販売していました。

中野「虎夫さんやご家族の様子は、≪五島のトラさん≫というドキュメンタリー映画にもなっています」
玲子「この映画、11月19日から中洲大洋でロードショーされるんですね…」
中野「拝見しましたが素晴らしい内容で、最後の方に慎太郎さんも出演されていて“あごんちょび”を新商品として開発しましたという場面が出てきたりしました」

『虎屋』では、当初“五島うどん”の製造のみでしたが、“塩”も自分の手作りを使いたいということで五島の海水を使った“海塩”も作り始められたそうです。慎太郎さんは、前職が大工さんでしたが、『虎屋』の後を継ぐ際に“海塩”の製造を始められました。

【“あごんちょび”とは?】

“あごんちょび”の名前の由来は“あご”の“アンチョビ”からきたものです。地元五島産の“椿油”と、自家製手作りの“海塩”を使われています。五島の特産品として「日本中でもここでしか作る事の出来ない品物」として“あごんちょび”は開発されました。当初は材料の“アゴ”の入手が難しかった為、慎太郎さんはアゴ漁も始められました。

玲子「どうやって食べたらいいのでしょう?」
中野「今日はラスクの上にのせましたが、パスタなどでも良いですし、五島うどんでもパスタ風に召し上がれます」
玲子「身だけ頂いてみよう…あら!甘みがあって美味しいお魚!オイルでねっとり丸くなってる」
中野「手間がかかっていて、作るのに2カ月かかるんですよ!」
田上「美味しい!」
玲子「お酒のおつまみにも!」
中野「ワインでも日本酒でも何でも合うと思います」
田上「色んな食べ方が出来ますね。塩味が効いています」
中野「手作りの五島の塩…甘いと言ったら表現がおかしいかもしれませんが…全然違うと思います」

小さなアゴを三枚に卸すところから始まり、塩漬け(肝も一緒に)→皮むき→塩抜き等の工程を経て約2か月かけて完成します。
“あごんちょび”は全国商工会連合会主催の「第28回むらおこし特産品コンテスト」でコンテスト最優秀賞にあたる「経済産業大臣賞」を受賞しています。

中野「五島うどんは昔から有名で、家族全員で作られています」
玲子「麺が卵色していますね」

『虎屋』では、お父さんの遺志を継いで、現在も南さん御家族全員で早朝5時から(慎太郎さんは4時30分から!)作業をされています。9月はアゴ漁の最盛期になりますから、慎太郎さんはアゴ漁に専任し、他の家族皆さんで五島うどんの製造を頑張っています。

玲子「パッケージもかわいいですし、贈り物にいいですね」
中野「五島うどんも塩も“あごんちょび”もセットにして御歳暮なんかいいですよね」
玲子「喜ばれると思います!」

【連絡先】
『虎屋』 長崎県南松浦郡新上五島町似首郷309
TEL 0959-54-1056 (虎屋さんのHPから注文できます)

玲子「さて、来週は?」
中野「佐賀県の永渕畜産の“金星佐賀豚”をご紹介します」
玲子「また、肉ですね!」
中野「肉デス。でも紹介したかったんですが…このコーナーで来週紹介します」
玲子「よろしくお願いします!」