これまでのおはなし

長崎県雲仙市『守山女性部加工組合』さんの“雲仙こぶ高菜”

今日は、長崎県雲仙市『守山女性部加工組合』さんの“雲仙こぶ高菜”を紹介します!

【『守山女性部加工組合』とは?】

『守山女性部加工組合』は、長崎県雲仙市吾妻町で活動する農事組合法人で、現在は理事長の馬場節枝さんを中心に女性メンバーで活動されています。組合の創業は昭和62年4月で、平成18年7月1日に法人化されました。昔から伝わる御饅頭やお漬物などを地元の食材を生かし作られています。その一つが“雲仙こぶ高菜”です。

【“雲仙こぶ高菜”とは?】

“雲仙こぶ高菜”は、古くから地元で栽培され食されてきたこの地域特有の“高菜”です。“雲仙こぶ高菜”は葉茎に大きな「こぶ」ができるのが特徴です。

田上「“こぶ”って“コンブ”ではなく“タンコブ”の“瘤”なんですね!」
中野「白い茎の部分が塊りになって、ザーサイみたいになっているんですね。コブの部分は普通の高菜とは食感も変わっていて非常に美味しいです」

地元の岩崎政利さんが自分の畑の周辺に変わった野菜を発見した事が切欠となり、2003年7月に「雲仙こぶ高菜再生プロジェクトチーム」が結成されたそうです。岩崎さんが発見された“雲仙こぶ高菜”は、他の植物と交配した交雑種だったそうですが、原種の種を大切に受け継ぎ栽培されていた峰キミエさんから種子を提供して頂き、“雲仙こぶ高菜”の復活へ向けての動きが始まったそうです。

田上「幻って書いてありますよ!」
中野「イタリアの『スローフード協会国際本部』から、スローフードの最高位『プレシディオ』に認定されています。色々な条件があるらしいですけど、貴重な物で、地域の皆さんが伝承されている食材として認められたそうです」

“雲仙こぶ高菜”を使った『守山女性部加工組合』の商品は“雲仙こぶ高菜”の本漬け・浅漬け、炒め物の他にキムチ漬けなどがあります。“雲仙こぶ高菜”の本漬けに味付けして饅頭の具にした「雲仙こぶ高菜 まんじゅう」は平成18年度食アメニティ・コンテスト優秀賞(農林水産大臣賞)受賞した商品です。

中野「今日は“こぶ高菜まんじゅう”をお持ちしました!」
田上「いただきます…ン!美味しい!!!」
中野「おばちゃんたちの自慢の一品で、具の高菜はもちろん、饅頭の皮を作るのも大変上手なんです!」
田上「皮も美味しいですけど、高菜の食感がシャキシャキで、そんなに辛くなく美味しい!!」

馬場さんのお話では「当初は年間収量が50kg〜60kgで栽培農家さんも3軒でしたが、現在は年間約10トン、栽培面積1町2反(1.2ヘクタール)、栽培農家さんも13軒に増えました。」という事です。“雲仙こぶ高菜”は、農薬不使用・肥料は有機肥料のみを使った栽培方法をとられています。収穫期は1月〜3月で馬場さんによれば「収穫時期は生でサラダにして食べるととても美味しい!」とのことです。

中野「生で食べても苦みも灰汁もないらしいです。本当に特殊な食材です」

現在は“雲仙こぶ高菜”以外の商品も“ぼんこ(昔から伝わる蒸し饅頭の様なもの)”や“かりんとう”なども作られています。材料に使用する「黒砂糖」もサトウキビから栽培し自家製の物を使われています。

【価格】
“雲仙こぶ高菜漬け(本漬け)” 100g入 450円(税込)

【連絡先】
『農事法人 守山女性部加工組合』
長崎県雲仙市吾妻町古城名47-1  TEL:0957-38-2641

田上「次回、5月6日(金)のテーマは?」
中野「福岡にもどりまして宗像市の『招き猫』の岩佐さんをご紹介します」
田上「来週もどうぞよろしくお願いします!」