これまでのおはなし

鹿児島県奄美大島加計呂麻島の“みき”

今日は、鹿児島県奄美大島加計呂麻島の“みき”をご紹介します。

玲子「今年もよろしくお願いします!さて今日は?」
中野「飲み物です!加計呂麻島で作られる時期と違いますが、正月なので“お神酒→みき”をご紹介します」

【“みき”とは?】

“みき”は鹿児島県奄美群島や沖縄県に伝わる飲み物です。材料には“米”“砂糖”“さつまいも”が使われます。奄美群島の“みき”は乳酸菌発酵飲料で少し酸っぱさがあります。祭事の際に使われる「神酒」に由来すると言われているそうです。

中野「5年ほど前になりますか、旧暦の9月9日に加計呂麻島の諸数(しょかず)と言う集落に行きまして、そこでおばちゃんたちが作られるのを、見てきました」

加計呂麻島では、旧暦の9月9日(クガックンチ)に各集落で行われる祭事に合せて作られます。“みき”の作り方は加計呂麻島にある30の集落で、それぞれ少しずつ異なるそうです。“ミキ”は仕込んでから、二晩寝かせる事が昔から伝わる作り方です。その為、旧暦9月9日の二日前に集落の女性の皆さんで仕込みます。「男子禁制」の作業場なのですが、集落の方に何とか頼み込んで見学させてもらいました。諸数は人口50人弱の集落ですが、今でも集落の女性の皆さん総がかりで“みき”を仕込まれる数少ない集落の一つだそうです。

中野「沖縄でも作られるそうですが、奄美の物は特に乳酸菌発酵飲料として伝わっているそうです。今日は僕が作ってきました!」
田上「これ、中野さんの手作りですか!?」
中野「せっかく教わったので。言い伝え通りに2晩寝かせました」
田上「パッと見は甘酒みたい」
中野「寒かったので酸味が足りませんが…」
玲子「美味しい!甘くてトロッとしていて!!私たち大好き!」
田上「あ〜〜優しい甘さで美味しい!!」

【“みき”の作り方は?】

“みき”の作り方は「おかゆ」を炊き、「砂糖」を加えた物に薄切りにした「サツマイモ」を良く晒した後、擂り卸した物を加えます。この「サツマイモ」の擂り卸した物が「発酵」の「種」になるそうです。全てをミキサーにかけ、こしたものを「甕」に詰め「バシャの葉(バナナの葉)」で蓋をしますが、この時に藁で編んだ縄を使います。神事の使う為「左巻き」のものを使います。
“みき”は三つの甕に納められ、旧暦9月9日まで集落の祠に納められお清めされます。「クガックンチ(旧暦9月9日)」には“みき”を集落の産土神(ウブスナガミ)にお供えした後に皆さんでいただきます。「クガックンチ」には諸鈍集落では国指定重要無形民俗文化財の「諸鈍シバヤ」も演じられ、見物する皆さんに“みき”が振る舞われます。

田上「これ乳酸菌飲料なんですね。普通のヨーグルトドリンクほどの酸味はないけど、少し酸味があって、そして甘みとトロミが!!」
玲子「作れる中野さんがスゴイですね」
中野「加計呂麻島には、面白い文化が沢山ありまして、大好きな所です。旧暦9月9日は2018年は10月17日ですので、ぜひ行ってみてください」

現在では食品関連の数社が「みき」を瓶詰め等にして販売をされています。

●今回は伝統食として紹介しましたので、現地で是非ご賞味下さい。どうしても飲んでみたい方は「みき」HP検索でお願いします!

玲子「さて来週は?」
中野「長崎県対馬市の『海風商事』をご紹介します!海産物です」
玲子「来週もよろしくお願い致します!」