これまでのおはなし

鹿児島県霧島市 川越の「いそ吉」

今日は 鹿児島県霧島市 川越の「いそ吉」を紹介します!

玲子「“いそ吉”って聞いたら、海産物…海苔の佃煮かな?と思ったら…」
中野「“いそ吉”の正体は“落花生”です!落花生を作ったオジサンの名前が“いそきち”なんです!」

【「いそ吉」とは?】

以前(9月8日)このコーナーで「切干桜島大根」を御紹介しましたが、その鹿児島県霧島市隼人町「かわいち国分」の川越さんが再登場!

中野「僕が川越さんと知り合ったきっかけが、桜島大根もあったけど、この“いそきち豆”の方が先だったんです。」
玲子「でも、落花生って千葉県ってイメージが」
中野「いや〜鹿児島県や宮崎県で沢山作られているんです」

昭和初期に、鹿児島県鹿屋市に住んでいた“いそきちサン”が育てる、落花生が評判となり、鹿屋の一部の地域で「いそきち豆」と呼ばれ、栽培される様になりました。
川越歩さんのお父様が10年ほど前に、自家栽培を続けられていた方から、手のひらにのるだけの「いそきち豆の種」を分けてもらい、最初の5年は、その種を増やすことだけに専念したそうです。

中野「ちょっと小粒なんです。だから数量も沢山とれないんです。」
玲子「ウワッ!甘い!香ばしい!」
中野「濃いでしょ!ピーナッツバターをそのまま召し上がったような。香りも立つんです!」

【落花生の育て方】

黒いビニール袋(マルチ)が掛けた畑に種を植えます。ある程度の大きさになると、花が咲いて「落花生のツノ」と呼ばれる「子房柄」が土にもぐり込み、実がなります。ですから、黒いビニールは途中ではがします。
農薬を使用しない栽培方法をとられていますので、ビニールをはがした後は、雑草との戦いです。それでも収穫時期は、草で“いそ吉”が見えない程になり、雑草を掻き分け、収穫しているそうです。また、カラスや小動物やカナブンの幼虫等が“いそ吉”をねらって出没!
川越さん曰く「日々、自然との闘いであり、また共存でもあります!」

【収穫後は?】

雑草を掻き分け“いそ吉”を、収穫した後は 2〜4週間ほど天日で乾燥します。
そして「ポン」と呼ばれる中身が空の落花生が無いか、一粒一粒振って、中身が入っているかどうか振動を確認しながら選別をします。

斎藤「一個ぐらい中身が入っていなくても、怒らないけどね」
中野「怒らないと思うけど、たまに機嫌の悪い人とかがね…」
玲子「大変だなあ…」

選別後は煎って、そして袋詰めの作業です。殆どの作業工程が手作業なので、商品として完成するまで、大変な手間が掛かります。
当初は、収穫の時期を逸したり、長雨で乾燥が上手くいかず“カビ”が生えたり、色々なご苦労があったとの事です。
“いそ吉”は小粒で、濃厚な味わいの大変美味しい落花生ですが、実のつきが少なく、栽培期間も他の品種より長い為、商業向きではない落花生です。

中野「商いの対象には向きませんが、川越さんは“いそ吉”をずっと伝えたい!と」
玲子「美味しいのにねえ。こんなに手がかかるなんて知りませんでした!」

連絡先
(有)かわいち国分
鹿児島県霧島市隼人町姫城587-1  TEL/FAX 0995-43-2209

玲子「さて、来週のお話は?」
中野「来週は、宮崎県の“四億年の大地”を。」
玲子「また分からん・・・中野さん来週もよろしくお願いします!」