これまでのおはなし

鹿児島枕崎市『一企海産』の“かつおの腹皮”

今日は、鹿児島枕崎市『一企海産』の“かつおの腹皮”をご紹介します!

玲子「今日はお魚ですね」
中野「“腹皮”と言っても“腹の皮”のことではなく、マグロで言えばトロの部分です。魚の脂が一番のったところです」

【『一企海産』とは?】

『一企海産』は、鹿児島県枕崎市中央町にあり、“鰹”を原料にした水産加工品を製造しています。代表の園田市姫さんが35年以上前に立ち上げられた会社で、「創業は昭和56年くらいかなぁ〜」と言われていました。社名の『一企(イチキ)』は代表のお名前の「市姫(イチキ) 」から由来しているそうで、色々なアドバイスを受けられ字を変更しましたが、読みはお名前と一緒だそうです。

コン「枕崎と言えばカツオ節ですよね〜」
中野「鰹節を作る時に腹側の身は使わないので、それを塩水に付けて乾かして干物にされていたそうです。今日は焼いてきました」
玲子「ん〜、脂がのって美味しい!」
コン「ウマい!」
中野「実は一番おいしい部位なんです」
コン「逆にカツオ節には向いていないかも」
中野「脂がのりすぎているのでね」
玲子「食べないと勿体無い!」

◆ “かつおの腹皮”とは?

“鰹の腹皮”は枕崎市にある複数の『鰹節』製造会社から『一企海産』に集められます。その後、 ?洗浄され⇒ ?塩(5分〜10分)⇒ ?乾燥⇒ ?包装(真空)の手順で製造されていましが、現在は?「乾燥」の工程を省き、「生」の状態で真空包装し冷凍販売する物が多いそうです。「今は骨を除いた物が良く売れるので、骨を抜く作業もやって包装します。」との事です。“鰹の腹皮”に使用する“鰹”は国産のものを使われていますが、「遠洋」「近海」の2種類があるそうです。

中野「今日お持ちしたのも、半生を焼いています」
コン「毎朝頂きたい!」
中野「国産のカツオなのですが、近海と遠洋がありまして、玲子さんが食べられている少し小さいのが“近海”で、コンバットさんが食べられている少し大きいのが“遠洋”です」
コン「サイズが違いますね」
中野「遠洋の方が少し大きいです」

その他にも、“かつおトロみりん”“かつおの珍子(心臓)”“かつおの唐揚”“さつま枕崎産カツオくん(そのまま食べられるように加工してあります)”などがあります。

中野「カツオの“心臓”の事を“珍子(ちんこ)”と言います」
コン「え?!今何と言いました?」
中野「字が違います!“珍しい子”です。今日は塩こしょうしてバター焼きにしてきました」
玲子「あ、コリコリして美味しい!」
コン「歯応えがあってこれは良いツマミじゃないですか!」
中野「砂ズリと肝を合わせたような味ですね」
玲子「美味しい!」
中野「通常廃棄されるような部分を丁寧に商品化されています」
玲子「手作業でしょ?!」
中野「骨を嫌がる方も多いので、骨抜きが大変だそうです」

玲子「美味しいから、もっともっと世に出ればいいのに」
中野「でも、カツオが獲れなくなって来たり、船が少なくなったり、大変だそうです」

現在は『鰹漁』をする船団、漁師さんも少なくなってきている為、国内産の水揚げ量も減り、原料確保に大変との事です。「船の乗組員の方も外国籍の方が多くおられます。鰹節製造業界も原料調達や人手の確保に大変で年々製造会社が減ってきています。鰹節製造時の副材として出てくる腹側を確保するのも大変になりました。」と園田代表が説明してくれました。

玲子「お取り寄せできるのですか?」
中野「卸で販売されていますが、お問合せしてご相談されてください」

●お問合せ先●
『(有)一企海産』 鹿児島県枕崎市中央町290
TEL : 0993-72-6291

玲子「さて、来週は!?」
中野「大分県山国町の『梶原畜産』をご紹介します。」
玲子「宜しくお願いします!!」