これまでのおはなし

大分県大分市『有限会社 鶴亀フーズ』の“海苔”

今日は、大分県大分市『有限会社 鶴亀フーズ』の“海苔”のご紹介です。

玲子「良い香りなので、ヨダレが出そうです…」

【『有限会社 鶴亀フーズ』とは?】

『有限会社 鶴亀フーズ』は、大分県大分市にあります。現在は、幸野文俊さん・洋子さんご夫妻、息子さんの幸野剛士(ユキノ・ツヨシ)専務さんをはじめ、8人のスタッフの皆さんで、商品の製造販売をされています。『鶴亀フーズ』としては創業19年目を迎えるそうですが、海苔の製造販売の歴史は古く、前身は剛士専務の祖父・幸野盛登(モリト)さんが昭和22年に創業した『鶴亀海苔』で、70年以上の歴史があるそうです。

 

【『鶴亀フーズ』の“海苔”は? 】

玲子「これは…摘みのり・焼素干しのり!?」
中野「普通皆さんは四角い“板のり”を思い浮かべると思いますが、鶴亀フーズさんの海苔は特色がありまして“バラ干し海苔”と言って、縮緬状にそのままの海苔を乾燥させたものです」
田上「本当だ〜」
玲子「そのまま頂きます…わっ!海苔の味が強か〜〜!!」
田上「美味しい!」

『鶴亀フーズ』では“バラ干し海苔”という独特の手法を使った“海苔”を製造、販売されています。“バラ干し海苔”の技法は、剛士さんのお父さんの文俊さんが開発されたそうです。“バラ干し海苔”は、“生海苔”から“板海苔”に加工する段階が無く、“生海苔”をそのまま縮緬状に乾燥させたものです。以前は、冷凍の“生海苔”を備蓄し加工されていたそうですが、現在は「少しでも大分の美味しい海苔を皆さんにお届けする為」海苔養殖場より収穫された生海苔を直接工場に運び、その都度加工をされるそうです。その為、養殖業者さんの収穫時期、時間を優先して加工を行います。

中野「乾燥させる時の秘密の部分は、僕も見せてもらえませんでした」
玲子「ポロポロで食べやすくて、料理にも使い易そう」
中野「これからの季節、冷やしそうめんのタレに入れて、ツルツルっと食べると合うかも」
田上「絶対合う!」

 

【大分の“海苔”は? 】

玲子「こんなに味が濃いってことは、海の栄養が良いのですかね?」
中野「有明の海と違って、外海に面した所にあるので、波が荒いそうです」

大分では江戸時代から“岩のり”と呼ばれる岩に着いた天然の“海苔”を採取していたそうです。九州でもいち早く明治時代に、本格的な“海苔の養殖”に取り組んでいたそうですが、近年は海苔養殖業者の皆さんも減り、現状は生産高も減り厳しい状態だそうです。大分の“海苔”は、外海に面した海上での養殖で、特徴は「乾湿養殖」という方法です。一般的な「ベタ養殖」と呼ばれる方法もありますが、「乾湿養殖」は『海苔網』を海面よりも高く引き上げ、海風に晒した後に海中に沈めることを繰り返すそうです。「外海の荒波とこの乾湿養殖の方法で鍛えられた海苔が出来上がります。」と幸野さんは説明してくれました。

『鶴亀フーズ』では“海苔の佃煮”も製造されていて、現在の一押しは大分県産の柚子胡椒を使った“柚子胡椒のりの佃煮”です。

玲子「白いご飯にのせて・・・さわやかな香り!あっピリピリが来た〜〜!」
中野「“柚子”ではなく“柚子こしょう”ですからピリピリ来ると思います」
玲子「美味しい!海苔も濃いから柚子こしょうに負けてない!塩梅が良い!!」
田上「美味しい!ドンドンごはんが進む!」
中野「出来るだけ、海から上げた海苔の味を伝えたいと、養殖場から直で持って来て、そのまま加工されています」
田上「鍛えられた海苔って分かりますね」
玲子「佃煮になっても噛みごたえがあるんですよ。鍛えられた海苔は!」

『鶴亀フーズ』では“摘み海苔”“柚子胡椒のりの佃煮”の他にも、10種類ほど商品があるそうです。

●お問合せ先●
『有限会社 鶴亀フーズ』  大分県大分市大字里2422-1
TEL:097-524-2265

玲子「さて来週は?」
中野「福岡県小郡市の『ラッシュファーム』を紹介します」
玲子「来週もよろしくお願いします!!」